一枚の写真
以前に撮った写真を整理していたら下の写真が目に留まる。
1980年代に古民家に住んでいた時の写真である。この家は関東大震災の後に建てられたもので、既に60年を経過していた。現在は取り壊され現存していない。この部屋は自転車部屋として使用していた。以前は土間であったが、リフォームして板の間に改造したと聞いている。
次にこの写真の説明に入る。
まず書箱の上には左からハンドル、アライの競輪用ヘルメット(平塚競輪場を走るときはこれを被った)、チネリのピスト用ハンドル、その下にチネリ・カスク、次もヘルメット(ロード用)、ボトル、Wes Mason のフレーム、その下に自転車の針金細工模型、書棚には漫画のサイクル野郎、ニューサイクリング誌、サイスポ、自転車競技マガジン、バイシクル・クラブ誌などが見える。右端の後輪はチネリのピストである。一番下に全体の写真を載せた。
Wes Mason( ウェス・メイソン)について少し触れる。
このフレームは、イギリスのハロゲートで1970年代の後半に製作されたもの。
ウェス・メイソンとアーサー・メトカーフが1972年にハロゲートでMKM社を立ち上げ、ロード用フレームなど供給していた。
彼らは元自転車競技選手であり、1968年からカールトンチームで一緒に走っていた仲である。
真ん中の写真はサイクリング誌(1971年3月20日号)の表紙でカールトンチームのウェス・メイソンがパリーニースのタイムトライアルでスタートするところ。
結局、このWes Masonのフレームはその後も部品が容易に集まらず全体を組み上げることができなかった。今はない。
一枚の写真
サイクリング誌(1971年3月20日号)
チネリ・ピスト