2020年12月4日金曜日

老舗さんぽ⑬

 昨日は以前から気になっていた中島自転車店の跡地を探しに行った。

 小田原の中島自転車店は大正4年頃の創業で、小田原のなのかでも古くから営業を始めた店で、現在では小田原の寿町の方に移転してしまったが、いまでも続く老舗である。
以前は井細田(現在は扇町、大正期は幸町)に店があり、その場所を知りたかったのである。
 おおよその場所は分かっていたが、今回はその場所を突き止め特定できたのである。
現在の住所で言えば、小田原市扇町2丁目7である。ちょうど魚屋さんの前である。現在は建物は無く更地の状態で、駐車場としてし利用されている。近くには、やはり老舗の大坂屋製粉㈱がある。このお店は明治期の創業であると聞いている。その向かって右隣りに古めかしい道祖神がある。この道祖神は石祠の中に入っている珍しい道祖神で、昔はこの前でどんど焼きも行われていたが、いまは建物が密集しているので、この場所ではやっていない。その右隣りは以前は小田原で有名な煎餅屋で確か”皆木”という名前の店であった。現在は廃業している。
中島自転車店の二代目店主は元アマチャア自転車競技選手で地方の大会などに多く出場していた。先のブログ「青春のサイクリング」で、

 1947年(昭和22)8月4日(月)~5日(火)に富士五湖周遊サイクリングをしている。
 8月4日(月)晴れ、サイクル連盟の同志と富士五湖周りを計画し愈々吾の定休日を利用し小生と遠藤、中島、小松の三君と行動せることとせるも小松君病気の為3名にて4日午後零時半中島宅に集合し関本を経て地蔵堂聖天山に至り小山まで下る・・・。

この文章にある「中島宅に集合し」とあるが、井細田のこの場所に集合して、富士五湖一周サイクリングに出かけたのである。遠藤、中島両君の写真は下に、

左が中島君
籠坂峠付近
1947年8月5日撮影

 東京オリンピックの時も競技役員として参加している。名前はヨシゾウさんで、漢字名は調査中である。初代は幸次郎さんと云い昭和12年発行の「全国輪界興信名鑑」にその名前が見える。

中島自転車店跡

ストリートビューより

大坂屋製粉㈱

祠に入っている道祖神