2020年12月21日月曜日

老舗さんぽ⑲

  今日は以前から気になっていた、下曽我商店街に戦前まであった一石自転車店の探索にでかける。初めに先日訪れた時に留守であった星野自転車店(星野サイクル)に向かう。この店も老舗で昭和10年頃から営業をしている。現在の店主である成正さんは二代目である。過去に3回ほど店を移転していて、戦前の下曽我商店街の手書き地図を見ると、現在の場所に近いが100mほど離れたところにあった。地図には赤く印をつけておいた。
 今日は丁度、バイクで店に帰ってきたところで、お会いできた。早速、一石自転車のあった場所をお聞きする。横浜銀行と風月堂の間にあったということで、ほぼその位置は分かる。
 星野さんと会話をしている最中に店の奥の振れ取り台が目にとまる。宝山、旗屋、城東などいろいろな振れ取り台を見ているが、このメーカーの物は初めてである。下の写真がそれである。ヤエソノという工具メーカーは初めて聞く名前で、今度調べてみたいと思う。鋳物製のしっかりした造りである。話の中で、星野さんが触れ取りのコツを教えてくれた。私も以前、リムの振れ取りを自分で実際に行ったが、なかなくうまくいかなかった経験がある。星野さん曰く、「縦の振れをとることによって、横の振れは気にせづ、だいたい縦がとれれば、横も自然にとれてくる」と言われた。そういえば過去にそのような話も聞いたようなきもするが、いまはまったく忘れている。
 星野自転車店を出た後、一石自転車店のあった場所の探査に向かう。いまは空き地になっているところが、多分そうではないかと思ったが確証はない。前の肉屋さんで場所を聞いたが自転車屋があったことすら知らなかった。無理もない年齢が若すぎていた。おそらく八十代以上の年齢であればわかったはずなのだが、やむおえない。
 丁度、近くの風月堂の店前に赤い地に団子と書いた幟が立っていたので、風月堂へ向かう。ここの店主も若いので、多分知らないと思ったが、一応声をかけてみた。すると戦前の商店街の地図が確かあると言って探してくれた。しばらくしたらその地図のコピーを持ってきてくれた。その地図が下の写真である。
 間違いなく一石自転車店が載っていた。地図には一石自動車となっているが、その後自転車販売から自動車も販売するようになったものと思われる。オートバイや自動車への販売は他の多くの自転車店でも時代の流れで少しずつ転換してきている。
 この地図により、間違いなく以前あった一石自転車店の位置が判明したのである。

 話は少しそれるが、今季はじめて上曽我の田んぼでケリを8羽確認する。今日のような好日は久しぶりである。富士山もよく見えていた。

星野自転車店

ヤエソノの振れ取台


一石自転車店のあった場所

戦前の下曽我商店街の手書き地図

風月堂の串団子

上曽我田んぼのケリ
今季初めて8羽確認する