ニューサイ- 2
「ニューサイクリング」第2号 1963年2月1日発行
より、
表紙
目次
15頁
変速機
三光社、前田鉄工所、島野工業
自転車百科事典
58頁
水上自転車
昭和2年6月15日発行のアサヒグラフ紙に掲載されたもので、新潟白山浦の信濃川で発明者の真島さんが乗っているところ。真島さんの商売は自転車屋とのこと。
自転車世界一周
セーフティ車が普及すると共に、世界一周を企てる者があらわれる。明治三五年二月二五日横浜を出発して三六年四月三〇日帰着した中村春吉が有名であった。もちろん水上自転車ではないから走行はシンガポールから開始したのである。よほど当時評判だったとみえて、雑誌「中学世界」は主幹押川春浪が編集して明治三七年三月二〇日の増刊を全巻「中村春吉の自転車世界一周」にあてた。
世界一周といっても、旅費を十分用意しての大名旅行では面白くないので、大抵、無銭旅行である。最近では三七年二月、ベルリン生れでブラジルに移住している、デイク・ボルフガング・ジョゼ・トイエルという青年が、サンパウロ市を出発して南米を北上し、北米を横断してヨーロッパに行きアジア諸国を訪れ、二年半かかって日本に辿り着いた。今後はシベリアを横断し、 アフリカを走り廻わって六三年六月サンパ ウロに帰着する予定だという、パスポートと寝袋を携えただけ、車は特製の大型車。