銀輪部隊関連 - 8
「マレー血戰 カメラ戰記」朝日新聞特派員 影山匡勇 昭和18年1月18日發行
写真51、パンクしたとて造作はいらぬ。ゴムの樹液ですぐ直る気樂さ。
・・・ところがこのタイヤのある自轉車にはパンクが矢鱈に多かった。一臺の自轉車が一日二回も三回もパンクした。焼跡を進むやうなヂリヂリとした焦熱地獄でタイヤもチューヴも溶けてしまふのだ。しかしパンクしたとて造作は要らない。僕等はすぐ路傍のゴム林へ駆け込んで、ゴムの木の根元にナイフで傷をつけ、滾々と浸み出るお乳のやうなゴムの樹液を手にすくひとりそのまいチューヴに貼りつけるといふ至極簡単な方法で、ゴム糊も要らない安直さだ。ものの十分もかいらないうちに立派に直って、再び颯爽と部隊を追いかける。
写真51
国会図書館所蔵資料
以下同じ
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145頁
写真51
パンクはゴムの樹液で
