ジョルジュ・フェルディナン・ビゴー(1860-1927)の風刺画
これは皆さんも一度は何処かで見たイラストではないでしょうか。貸し自転車に興じる若者を描いたものです。先の貸し自転車の絵と何となく似たような感じを受けます。これも三輪車やダルマ型自転車に丁稚風の若者が乗っています。明治26年なのに安全型自転車は一台も描かれていません。既にこの時期、高価な安全型自転車は梶野、大倉組などが輸入販売していました。ですが、一般庶民はこのような粗製の国産自転車で遊んでいたのです。この時期、安全型自転車は、一部の富裕層のもので、まだ巷ではほとんど見かけませんでした。
「小国民」(明治27年5月15日発行)での賃料は、”損金1時間2銭5厘~3銭なり”とありましたが、ここでは1時間2銭となっています。