自転車関係資料㊷
前回からの続き、下の資料は1933年(昭和8年)3月1日発行の「アサヒグラフ」第20巻第9号、
自転車特集「浪速津の交通文化 走る下駄」より。
この写真のキャプションに、
通學自轉車
朝。モヤの中から校門へ自轉車が走り込む。ユニホームのこのサイクルレースの選手達は、すばらいスピードです。
午後。ダンスのやうにほがらかな足取がベタルをふむです。歸りを急ぐスピードは、朝と違って、どこかのどかな處があります。
とある。
それにしてもすごい数の自転車群である。ざっと数えて30台はある。何処かの校庭である。この自転車の持ち主は見ての通りすべて学生服を着た生徒である。旧制中学のようだ。自転車はすべて実用車でやはり後ろ泥除けには鑑札が見える。後ろ荷台にハンドルにベル、ライトは付いていない。日没後は無灯火走行になる。
気温が低いと見えて、殆どの生徒がポケットなどに手を入れている。
吐く息までは分からないが、白いはずである。